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プログラマブル・スイッチャーでシステム構築してみた。 ARC-3編

2016/3/18 (金)[横浜店]

FREE THE TONE/ARC-3編

◆この記事は最終更新日から1年以上が経過しています。
4/10追記
BOSS/ES-8編公開しました。下記URLよりアクセスできます。
http://www.ishibashi.co.jp/sale-event/13561

最近スイッチャーについての御問い合わせや、
MIDIを使ってエフェクターをコントロールしたいという声をよく聞きます。

『システム』という分野が世に広まり、
プロの方だけでなく一般のお客様の関心を引くようになり嬉しい限りです。

過去『プログラマブルスイッチャー、イマアツいです』を書かせていただきました

イシバシ楽器 横浜店/エフェクター担当です。

非常に人気のあるスイッチングシステム2機種を紹介し、
少し敷居の高いこの分野により関心を持っていただけるように複数回に分け、
ご紹介したいと思います。

まずはいわずと知れたシステムメーカー。

プロのシステムを実際に製作する事も多い『FREE THE TONE』より
『ARC-3』のご案内をいたします。
今回は店頭にてよく聞かれる『どうやって使うのか?』『MIDIで音色を切り替えたい』
という所に焦点を置き、ご説明いたします。
※今回超長文です。ご注意ください。

130330 B


このメーカーさんは非常に『音』という所に、視野を置いて製作するブランドです。

それが顕著に現れているとも言えるのが『ARC-3』にも搭載されている回路
HTS Circuit(Holistic Tonal Solution)という回路です。

これはメーカーさん曰く、『バッファーと効果は似ているが、バッファーではない』
と聞いています。

これはどういう事かというと、
エフェクターというのは個々で出力するインピーダンスに差があります。

例えば、ギター・ベースから出力されるのは『ハイ・インピーダンス』(パッシブ)です。
数値に表すと、個体によって差異は出ますが、凡そ250kΩ〜500kΩというインピーダンスです。

これに対し、ギター・ベースをエフェクターに接続した時、エフェクター側の入力インピーダンスは1MΩ程となり、エフェクトを『ON』にするとエフェクターから出力されるインピーダンスは約1kΩから10kΩとなります。

ギターなどのハイ・インピーダンスの信号より低い数値になっているのが分かります。
これがオーディオ機器等の出力によく使われる『ロー・インピーダンス』の一種の信号となります。

しかしながらエフェクターの入出力インピーダンスはどの個体も、必ずしも一定というわけではありません。

ものによっては出力は600Ωなど様々となります。

そして信号には一定の法則があり、それは最終的に出力されるインピーダンスはそこにたどり着くまでの最小のインピーダンスが適応されます。

例えば250kΩのギター信号が最初に10kΩ出力のエフェクター、2番目に600Ω出力のエフェクター、最後に1kΩ出力のエフェクターを通り、アンプに接続された場合、この時最後のエフェクターからは600Ωの信号が送られていることになります。

つまり、『どれをONにするかの組み合わせにより、
最終的なインピーダンスがコロコロ変わる』という事です。

インピーダンスがコロコロ変わり、何が起こるかというと、
音の音像や音色の変化に繋がっていきます。

そんなにコロコロと音に影響がでるようでは、
実際に演奏時プレイヤーには多大なストレスが生まれてしまう可能性があります。

これを200Ω以下に一定して出力するのが
ARC-3に搭載されているHTS Circuit(Holistic Tonal Solution)となります。

HTS Circuitを通ることにより、音の変化も現れます。

バッファーのような効果ではありますが、バッファーと違うのは過度に高音が強調されていて細く感じたり、逆に中音域を強調され太すぎるといったようなものではなく、多少高音に寄った音抜けの良い音となり出力されるという点です。

この違いは、音量を絞った状態では分かりづらいですが、ライブやスタジオで出す音量まで大きくするとかなり変化がわかりやすいです。

それではHTS Circuitの魅力を大前提に実際にARC-3を動かしてみましょう。

まずプログラマブル・スイッチャーには総じてプリセット・モード(プログラム・モード)と
ダイレクト・モード(マニュアル・モード)と呼ばれるモードがあります。

プリセット・モードはその名の通り、一つ一つのスイッチに保存されているループの組み合わせや送信するMIDIメッセージ等を一気に呼び出すモードです。

ダイレクト・モードは各ループのON・OFFの組み合わせを作り、プリセットモードにて呼び出す為の保存のモードです。

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↑今回使用する仮組ボードです。
今回は機能の説明の為、配線は省いています。
それぞれのエフェクターに貼られた番号がARC-3のループに接続していると仮定しています。

一応接続順は

ギター

FREE THE TONE/JB-41S(ジャンクション・ボックス)

XOTIC/XW-1(ワウ・ペダル)・・・ループ1

Darkglass Electronics/Super Symmetry(コンプレッサー)・・・ループ2

J Rockett Audio Designs/ARCHER IKON(バッキング用オーバードライブ)・・・ループ3

MXR/EVH5150 Overdrive(リード用オーバードライブ)・・・ループ4

Strymon/MOBIUS(モジュレーション)・・・ループ5

Strymon/TIMELINE(ディレイ)・・・ループ6

TUNER OUT→TU-3


それではARC-3の各モードを見ていきます。

まずプリセット・モード

筐体上部のPSとDIRの2つのLEDのうち、PS側が光って選択されていることが分かります。
電源を入れたらデフォルトでこのモードとなります。

そしてフットスイッチ側ではPS1と書かれている部分が選択されています。

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今この状態はプリセット1番が選択され、呼び出されているということです。

まだなにも保存していないのでループは全て閉じられ、バイパス音しか出力されていません。

ここに自身のエフェクターのループの組み合わせを保存していきます。

1.筐体上部のMODEボタンを押し、ダイレクトモードに入る。

2.ダイレクトモード時、フットスイッチはプリセットの呼び出しではなく、各ループのON・ OFF機能となります。そして場面事(例えば曲のサビ時など)に使いたいエフェクターの分だけONにしていきます。(今はLOOP 3、LOOP 4、LOOP 6をセレクトしています)

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3.各ループの組み合わせが決まったら、筐体右上部にあるBANK↓/STOREボタンを押す。

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4.改めてMODEボタンを押し、プリセットモードに戻るとPS1は先ほど保存したループの組み合 わせにて設定されています。

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以上です。

ここまで恐らく数秒くらいですかね?

正直非常に簡単です。
・・・やろうと思えばカップ麺食いながら、足だけでプリセット組めます(笑)

これを1〜7プリセット、1BAMKに保存でき、ダイレクトに切り替えられるということです。
ちなみにARC-3にはEFS-4という拡張パーツがあり、それを使うことで1BANKにつき、10プリセットもの音色を切り替えできるようになります。
1BANK最大10プリセット×BANK総数64=640プリセットもの音色が保存できます。

案内している私もそんな使うの?と思ってしまう大容量の保存数です。

それでは次にARC-3を使って先ほど保存したループの組み合わせと同時にMIDIによるMIDI機器のコントロールを行ってみましょう。

ARC-3はMIDIコントロールペダルとしても優秀な個体です。

MIDIプログラムチェンジナンバーとMIDIコントロールチェンジナンバー2種類のMIDIメッセージを1つのプリセットで同時送信数8個まで保存できます。

これはどういう事かと言いますと、あえてざっくりと例えます。

MIDIメッセージにはそもそも16チャンネルという『道』があります。

ARC-3にはこれが8チャンネルあるので、8本の道があるとお考えください。

極端な話、この8本の道が8個分のMIDIでコントロール可能なエフェクターまでつながっていて、
その道を8個分MIDIプログラムチェンジナンバーとコントロールチェンジナンバーが同時に送信できるとイメージしてください。

ここでプログラムチェンジナンバー(以下PC)とコントロールチェンジナンバー(以下CC)の違いを簡単にご説明します。

PCとは例えるなら、マルチエフェクターでいうBANKやパッチの切り替えを
コントロールするナンバーです。

CCとは機器自体のコントロールを行うナンバーです。
(機器のON・OFFやディレイのタイムを変更するなど)

仮にSTRYMON/TIMELINEというディレイがあります。
このエフェクターで音色を切り替えるのであれば、BANKをセレクトし、AorBのスイッチで音色を切り替えるという流れになります。
そしてこのエフェクターはBANKを切り替える際、3つのスイッチの内、右スイッチと中心スイッチを同時に押してBANKが『一つ上がり』、左のスイッチと中心スイッチの同時押しでBANKが『一つ下がります』。

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この仕様を実際に使用する際、文章にしてみると
『90というBANKのAの音色を使用したい際、00BANKのBを選択している現在から左のスイッチと中心スイッチの同時押しを何回も繰り返し、90BANKのAスイッチを押して、使用する』という流れです。

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この一連のアクションをMIDIでPCを送信し、コントロールするとSTRYMON/TIMELINE上で00BANKのBが選択さている現状から90BANKのAに対応したPCナンバーを送信するという事をARC-3のプリセット1番に保存でき、プリセット1番を使用した時は今後TIMELINEでは90BANKのAがセレクトされるという事です。

(分かりにくいですよね。フロアスタッフみんなに聞いても分かりにくいといわれました。でも実際にやってみるとすごく便利なんです。)

と、言うことで実際にやってみます。

1.ARC-3でMIDIでコントロールしたい機器と組み合わせたいループ数が保存されたプリセットを呼び出します。

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※デフォルトでARC-3はMIDIチャンネル1番のみ動くように設定されています。
つまりMIDI機器が一つのみコントロールできるようにロックされています。
これはMIDI TAX GBというシステムで解除し、複数のチャンネル設定、複数のナンバーが送れるようになります。

2.ARC-3のDISP MODEというスイッチを押し、MIDI PC♯という所を呼び出します。
 この段階でもうPC♯を動かせるようになっています。

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3.INC/+、DEC/-スイッチで使いたいナンバーを呼び出します。
このときPC♯は送信されっぱなしになっているので、コントロールしたいMIDI機器のプリセットに変わるまで確認する事ができます。

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4.使いたいPC♯を指定し、それを選択した状態でBANK↓/STOREボタンを押す。

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これで終了です。

改めてプリセットモードでその設定したプリセットを呼び出したら、設定したループの組み合わせ、設定したPC♯に対応したBANKやプリセットになっているMIDI機器の切り替えが出来ている状態になっています。

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↑プリセット1番にTIMELINEをMIDIチャンネル1に、MOBIUSをMIDチャンネル2に設定し、PC♯010を
二つ同時送信。そしてLOOP 3、4、6がONになるよう保存してあります。

1番押します!

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いかがでしょうか?

これがただ単純に直列で接続したエフェクターなら、何十回と踏み替えしなければいけないセッティングが一瞬で切り替わります。

やっている事は非常に単純なのですが、多少仕組みが複雑なのです。
(一つのプリセットを組むのに、アクション自体は単純なので慣れれば数秒もかからないでしょう。)

しかしながら、しっかりとそれを理解できれば、演奏中に発生する様々な『ロス』を
無くし、最適な運用ができるよう構築できるのがまた魅力を感じるところです。

当店実機もございますので、実際に触れてみて感触を体感してみてください。

FREE THE TONE/ARC-3 SILVER ¥91,800/BLK ¥97,800

次回はBOSS 『ES-8』について触れたいと思います。

イシバシ楽器 横浜店/エフェクター担当


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