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わからないことは楽器屋さんに聞け!シンバル選びの基礎知識2

2016/12/14 (水)[渋谷WEST]

~シンバルの素材や製法、ブランドについて解説〜

こんにちは、
渋谷WESTの松岡です。

今回は前回シンバル編の続き!

88705 B


前回は種類について解説しましたが、、、

今回は、ちょっと掘り下げて
2回目の今回はシンバルの素材や製法、ブランドについて解説致します!


■シンバルの作りによる違い
シンバルも同じような大きさ/タイプでも価格の差がありますよね??

例えば20インチのライドでも
定価1万円くらいのものから
10万円近いくらいのものまで

同じサイズなのに何が違うんだ〜
と思いませんか??

その答えは、、、

まず素材の違いがあります。

シンバルに使われる金属は
一般的に銅の合金を使います。

最も安価なものでは黄銅(ブラス)
高価なものでは青銅(ブロンズ)で作られます。

シンバルでのブラスは、銅と亜鉛の合金、
ブロンズは、銅と錫の合金を使用しています。

ちなみに現在流通しているシンバルでは、ほぼブロンズが使用されております。

このブロンズの場合、この合金比率によって
B20ブロンズ(銅80%錫20%)やB8ブロンズ(銅92%錫8%)など
様々な種類の合金が使われますが、
とりわけ高級ラインでは B20ブロンズが使われることが多いです。

また、大きく分けると
キャストシンバルとシートシンバルに大別できます。

《キャストシンバル》
合金をメーカーごとに独自に調整し鋳造するところからはじめる事が多く、
その分手間もかかりますので、もちろんコストがかかるという訳です。
ちなみに、先日訪問したジルジャン社においてはB20ブロンズに微量の銀を調合しております。

前回の工場見学でもご紹介したように、
その合金を作るメルティングルームは撮影禁止の企業秘密だったりと、
メーカーそれぞれの個性は素材によるところは大きいです。



Aジルジャン B20ブロンズの代表格 B8ブロンズに比べ黄色っぽいルックスが特徴

《シートシンバル》
予め出来上がった合金の鉄板を型抜きして造られたシンバルはシートシンバルと呼ばれます。
キャストシンバルに比べると工程が短縮できるためか比較的低コストなものが多いです。

反面安価なシンバルが多いな印象も受けますが、
パイステなどシートシンバルがメインながら、緻密に作り込む事により、
非常に繊細で完成度の高いモデルを得意とするブランドもあります。
また、長所として個体差が少ないのも特徴。



PAISTE 2002 B8ブロンズの代表格 銅が多いため赤っぽいルックスが特徴


一般的に
キャストシンバルは芯がハッキリりして中低域が豊かな印象、倍音も豊かです。
シートシンバルは立ち上がりが速く、直線的でキレのある音色が得意です。

また最近では、B8ブロンズだけでなく、B10,B12,B20ブロンズなども使われるなど、
様々な種類の合金が使用され、バリエーションの豊富さも魅力です。



ジルジャン S16 Medium Thin CrashA16 Medium Thin Crashの比較動画
左手側がシートシンバルのSシリーズ、右手側がキャストシンバルのAシリーズです。


■ハンマリングについて
低価格なシンバルと高価格なシンバルでは、大抵ハンマリングに差があります。
このハンマリングという工程は、
その名の通りシンバルにハンマーを打ち形状を整えて行く作業です。

安価なモデルは
ハンマリングの工程が少なく
見た目にもハンマー痕が少ないのがわかります。



高価なモデルは
様々なパターンで複雑なハンマリングを施してあり、
見るからにハンマーを打ち付けた回数も多いです。



このハンマリングは音色を決める要素としても極めて重要で
均一なハンマリングは明るく素直でストレートな倍音と余韻を持ち、
複雑でランダムなハンマリングは倍音の多い暗く繊細なサウンドになります。



右がAvedis20インチ、左がKerope20インチ
同じサイズ、似たようなウェイト感ながら、
Avedis20はブライト、Kerope20はダークで倍音の違いが明確です。

また、ハンマリングも各社特徴があり、
ジルジャン社は全て機械で行い
イスタンブール社は全て手作業で行うようです。
手作業でのハンマリングは、現在でも伝統の製法として高級ラインで使用されますが、
ジルジャン社は製品の個体差を減らすため、
ハンドハンマリング風のマシンハンマリングを採用しています。

このハンマリングパターンはサウンドを予想する目安にもなりますので、
頭に入れておくとシンバル選びの参考に役立ちますよ!



■最後にシンバルメーカーについて

最近では様々なメーカーがありますね。
すでに存在しないメーカーや、新興のメーカーも有りますが、、、

とりあえず主なところでは


【ZILDJIAN (ジルジャン)】


ついこの間、私が工場に行ってきたアメリカのブランド
なんと400年近い歴史を誇ります。

特徴としてはまさに王道サウンド。
それもそのはず、
もともとはトルコで生まれたジルジャンは、当時独自の合金を発明。
それは代々の秘伝とされ、
キャスト系シンバルではここのシンバルをルーツにしてるものが多数。
その後時を経てトルコを離れる際、
一時的に2社に分裂し、アメリカジルジャン、トルコジルジャンに分かれます。

アメリカでのジルジャンはAシリーズとして世界的ブランドに成長します。
そして1970年代にアメリカジルジャン社がトルコのジルジャンを吸収。
今では一つのジルジャン社として幅広い商品を展開しております。

その元アメリカジルジャンがいわゆるAシリーズ
元トルコジルジャンがいわゆるKシリーズです。

Aシリーズはまさしく万能、
Kシリーズはダークでとりわけジャズ系の支持が強い、
とにかくあらゆるジャンルから愛される世界シェアNo. 1ブランドです。


【SABIAN (セイビアン)】


創業者は先述のジルジャン社の血縁者。
1970年代にジルジャン社はカナダにも工場を持っていましたが、

1981年に独立、新たなブランドになりました。
よって、ベーシックな部分はジルジャン社に近いですが、
独自に昇華させた商品が多数。

伝統の製法であるハンドハンマリングのHHシリーズから
近代的なOゾーンに代表される変形シンバルまで、
幅広いユーザー層から支持されるブランドです。
伝統と革新が融合したラインナップのユニークさも特徴です。


【ISTANBUL (イスタンブール)】


こちらのブランドも、元はトルコのジルジャンで修行した職人達が
トルコに残り立ち上げたブランドです。

もともとkジルジャンを製作していた職人達ゆえ、
ハンドハンマリングによる伝統的な製法に精通しており、
イスタンブールブランドになってからもその傾向が顕著で、
特にジャズ系から好まれる傾向が強い。
音色はダークなものが多く、今ではトルコ系シンバルを代表する存在です。



こちらはAGOPのほうの30周年モデル

96年に創業者の1人アゴップ氏が亡くなってからは、
イスタンブールアゴップと、イスタンブールメメット2社に分かれます。
現在では、ルーツは同じだが完全な別会社である。



【PAISTE (パイステ)】


20世紀初頭ロシアで生まれ、
その後本拠地をスイスに移し独自路線を歩んできたメーカー。

ジルジャン系はキャストシンバルがメインであるが、
こちらのパイステはシートシンバルのみ、
よって個体差がかなり少ないのも特徴。

シートシンバルらしい、キレ味が鋭くシャープな音色はこのブランド独特のもの。
とりわけ1959に生まれたFOMULA602シリーズは繊細な音色でジャズ系に好まれ、

1960年代に生まれたジャイアントビートを起源にした2002シリーズは、
その明るくキレる音色で70年代ハードロックドラマーに絶大な支持を受けました。

その後80年代に入り、ザパイステシリーズなど名品を続々と生み出し、
現在もその豊富なラインナップからあらゆるジャンルで支持されるブランドです。



【MEINL (マイネル)】


ドイツのブランドでパーカッションも有名。
元々はシートシンバル中心のブランドでしたが、
近年はバイザンスシリーズが大ヒット。
これはトルコメイドののキャストシンバルをドイツで仕上げた、
独自路線の新たなトルコ系として定着しました。

その他シートシンバル系のバリエーションも多く、
若手ドラマーを中心に近年急激にシェアを伸ばしております。


まだまだ有名どころメーカーもございますが、
現在はこの5ブランドが比較的メジャーです。

その他ブランドも、機会があればご紹介できたらと思います。


いかがでしたか?
今回はシンバルの素材や製法に焦点を当てて解説してみました。

次回は、サイズ、ウェイトにフォーカスを当てた内容でお送りしたいと思います。

それではまた!


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■この記事を書いた人

松岡 武 Takeshi Matsuoka

中学生の頃突然ドラムに目覚め、そのままのテンションで音楽の専門学校に入学。卒業後よりお茶の水イシバシに勤務し13年、2016年6月より渋谷WEST勤務。20代のころはジョン・ボーナムにあこがれすぎて24インチのライドをバカバカ打ち鳴らしてました。豊富な現場経験を生かしたその人に合った楽器のチョイス、チューニングやメンテナンスポリシーで、様々なタイプのドラマーをサポート致します!




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